9月27日 渋谷オーチャードホールにて
K-BALLET COMPANYの新作 「マダム・バタフライ」初日公演を観てきました。
舞台を観て泣いたのは何年振りでしょう。
物語の切なさもありますが、あれは感動の涙でした。とにかく凄かった!!
音楽と、振付と、美術と、照明と、衣装と! そして、もちろん演出とダンサーと!!
「総合芸術」 まさしく、これ!!
すごいなあ… もう、これしか言えない。
和と洋のコントラスト、そして和とバレエの融合。このワードをよく使って作品を紹介していましたが、見事に実現されていました。
音楽の趣味というか、編曲がとても魅力的でした。プッチーニの楽曲以外のものも使われていて、豊かさを感じました。
さくらさくら、、、
舞台美術は、アメリカ🇺🇸と日本🇯🇵を明確に
分けていて、青色が印象的に使われていました。蝶々さんの部屋の障子越しに見えるサニー・シー・ブルー(こちらは照明で表現されていたと思います)は、和紙の濃淡ですごくロマンチックでした。
とりわけ、開幕同時に登場した、浮世絵のような紗幕絵に圧倒されました!
こちらはパンフレットの中で使われているものなので、下の方が紫になってますが。
洋服の蝶々さんと和服の蝶々さんが重なって描かれています。見上げるばかりの全景の紗幕!(席が12列のど真ん中だったのです!)
シーンが転換される時に、この紗幕が降りてきます。ずっと、見入っておりました。
照明により、全てが美しく魅力的に仕上げられていました。肌の色が綺麗に見えました。
1幕2場の 「花街」が、まあ素敵だったこと✨
真っ赤なぼんぼりが灯る、和風のファンタジー。私は、この場面がお気に入りです。
そして、衣装。今回は衣装を見に行ったと言っても過言ではないぐらい、とても楽しみにしていました。それはそれは、美しかったです。
終演後に、ダンサーさんの″お見送り”がありました。センターは、花魁役の中村祥子さん!
艶やかです〜♪
まるで着物!でも、ポアントでバレエ!
着物を表現した衣装は、色の美しさやシルクオーガンジーの透け感、浮遊感にうっとりです。蹴出しの赤に目が行きます。いい色!!
そして、ドレープ仕立てになっているので、立っているとまるで着物、だけど脚も上がるし女らしくスルンと落ちてくる。そこに重厚な素材の帯が加わり威厳と品格がありました。流石、前田文子さん!
2幕での蝶々さんは、婚礼の着物、ノースリーブのドレスと、ずっと白の衣装でした。
いろんな素材の組み合わせで作られているのが素敵でした。ただ1つだけ、私の中で違和感があったのが、婚礼の着物の腰から下が透ける素材であったことです。ここは慎ましやかに見せて欲しかったなと思い、衣装に対する製作サイドの意図が汲み取れませんでした。後日、前田文子さんにその旨お伝えしてみましたら、「同素材で作ってみたら、つまらなかった。リアルすぎて。」なるほど。やはり、バレエはファンタジーなのですね。
また、キャストによって、似合う似合わないがあるので、素材を変えて作ったとも伺いました。すごいですね! そのこだわりが流石です。
観るのにも、なかなかの気合が入りました。でも、このマダム・バタフライの世界初演の時を目の当たりにでき、印象深いことでした。
ロビーにて、前田文子さんと。
ありがとうございました!
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